月. 2月 16th, 2026

キャンプイン目前、動くFA市場:ギャレンの電撃残留と菅野智之の新天地候補

メジャーリーグのキャンプインまで残り約2週間となり、停滞していたフリーエージェント(FA)市場がにわかに動きを見せ始めている。注目されていた大物投手の去就が決着する一方で、実績あるベテラン日本人投手の移籍先にも現地メディアの関心が集まっている。アリゾナ・ダイヤモンドバックスのエース、ザック・ギャレンの残留劇と、元オリオールズの菅野智之を取り巻く最新の評価について詳報する。

ゴルフコースでの急転直下

ダイヤモンドバックスのファンにとって、その知らせは朗報以外の何物でもなかった。金曜日の午後、ザック・ギャレンはゴルフコースの16番ホールでプレー中だった。ポケットのスマートフォンが震え、代理人のスコット・ボラスから「球団との交渉が良い方向に向かった」というメッセージが届く。契約合意は秒読みだった。

「残りの数ホールは、最初の15ホールほどうまくはいかなかったよ」とギャレンは笑うが、住み慣れた場所へ戻れるのであれば、スコアの乱れなど安い代償だろう。その日の夜に帰宅した彼は、正式に契約に合意。土曜日に行われたメディカルチェックをパスし、日曜日にアリゾナ州スコッツデールで行われたチームの全体練習に姿を現した。

「クリエイティブ」な契約内容と決断の背景

今回の契約は非常にユニークな形態をとっている。総額は昨年11月にギャレンが拒否したクオリファイング・オファー(QO)と同額の2202万5000ドル(約33億円)。しかし、そのうちの1400万ドルは後払いという「クリエイティブ」な内容だ。

ギャレンには複数年契約のオファーも届いていたという。だが、最終的に単年契約での残留を選んだ背景には、昨シーズンのある教訓があった。当時チームメイトだったジョーダン・モンゴメリーが、開幕直前まで契約が決まらず調整不足に陥り、シーズンを通して不振に喘いだ姿を間近で見ていたからだ。

「数ドルの上積みを求めて粘った結果、自分の首を絞めるようなことにはなりたくなかった」とギャレンは語る。「何かクリエイティブな方法で、キャンプに間に合わせ、万全の状態でシーズンに入りたかったんだ」

この決断の裏には、戦友との絆もあった。オフシーズン中、ギャレンはメキシコで行われたアレク・トーマスの結婚式に出席していた際、同じくFAとなっていたメリル・ケリーと共に過ごしていた。当時、チームは年俸総額の削減を明言しており、ケリーが2年4000万ドルで再契約を結んだ時点で、二人は「これでギャレンの残留資金はなくなったな」と冗談交じりに話していたという。しかし、後払い契約という機転により、チェイス・フィールドのクラブハウスで再び隣同士のロッカーを使うことが現実となった。

なお、ギャレンを40人枠に登録するため、トミー・ジョン手術からの復帰を目指すコービン・バーンズが60日間の負傷者リスト(IL)へ移行されている。

菅野智之を巡る現地メディアの評価

一方、昨オフに読売ジャイアンツからボルチモア・オリオールズへ移籍した菅野智之(36)の去就についても、米メディアが特集を組んでいる。CBSスポーツ電子版は27日、未契約のFA投手に焦点を当てた記事を掲載した。

菅野は昨季、1年1300万ドル(約20億2000万円)の契約でメジャーに挑戦。30試合に先発登板し、10勝10敗、防御率4.64、106奪三振という成績を残した。派手さはないものの、シーズンを通してローテーションを守り抜いたタフさが評価されている。

同記事は菅野について、「先発ローテーションの後方で、中4日で回ることができる信頼性の高い投手。年間162試合の長丁場を乗り切るために、イニングを消化できる投手を必要としているチームにとって、スガノは最も適した選択肢だ」と分析している。

具体的な移籍先候補

記事では具体的なチーム名も挙げられており、アスレチックス、ナショナルズ、パドレスの3球団が菅野のニーズに合致すると指摘している。これらのチームは安定したイニングイーターを求めており、経験豊富な菅野はうってつけの存在と言える。

さらに記事は、「もしスガノが、打者有利とされるクアーズ・フィールドで投げることに抵抗がなければ」という条件付きで、ロッキーズも適した移籍先になり得ると言及した。36歳という年齢ながら、メジャー1年目で二桁勝利を挙げた適応能力は、依然として市場で一定の需要を生んでいるようだ。

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