デトロイト・ピストンズの勢いが止まらない。現地木曜日に行われたイースタン・カンファレンス準決勝の第2戦、ケイド・カニングハムが25得点、10アシストと躍動し、トバイアス・ハリスも21得点をマーク。クリーブランド・キャバリアーズを107-97で下したピストンズは、シリーズ戦績を2勝0敗とした。第1戦も10点差で勝利したピストンズだが、第1ラウンドでオーランド・マジックに追い詰められて以降、これで5連勝と完全に波に乗っている。
キャバリアーズも決して無抵抗だったわけではない。ドノバン・ミッチェルが31得点を叩き出し、第1戦で精彩を欠いたジャレット・アレンも22得点、7リバウンドと見事なバウンスバックを見せた。一時は第4クォーター序盤にエバン・モーブリーのダンクで逆転に成功し、ピストンズをヒヤリとさせる場面もあった。しかし、そこからの失速が致命的だった。特に深刻だったのはアウトサイドシュートの沈黙だ。キャバリアーズは第4クォーターに放った11本のスリーポイントをすべて外し、第1戦で19得点を挙げたマックス・ストゥルースもこの日はわずか3得点に終わった。
一方のピストンズは、ベンチメンバーの層の厚さが光った。ダンカン・ロビンソンが5本の長距離砲を含む17得点を挙げれば、ダニス・ジェンキンスも3試合連続の二桁得点となる14得点で続いた。均衡を破ったのはロビンソンのスリーポイントであり、残り2分あまりでカニングハムが沈めた一撃が、キャバリアーズの息の根を止める決定打となった。ジェームズ・ハーデンが13本中3本のシュート成功、わずか10得点に抑え込まれたことも、キャバリアーズにとっては計算違いだっただろう。ハムストリングを痛めたサム・メリルの不在も、ローテーションに影を落としている。
次戦は土曜日、舞台をクリーブランドに移すが、今のピストンズを止めるのは容易ではない。しかし、NBAの話題はコート上の勝敗だけにとどまらない。プレーオフ第1ラウンドでフィラデルフィア・76ersにまさかの逆転負けを喫したボストン・セルティックスの周辺が、にわかに騒がしくなっている。
第4戦を終えた時点で3勝1敗と王手をかけながら、そこから3連敗を喫してシーズンを終えた18度の王者に対し、周囲の風当たりは強い。今のロスターの限界を指摘する声が絶えない中、元オールスターのジェフ・ティーグがポッドキャスト番組で興味深い提案を口にした。それは、ジェイレン・ブラウンを放出し、ヒューストン・ロケッツのケビン・デュラントを獲得するというトレード案だ。
「ヒューストンのユニフォームを着たブラウンの姿が想像できる。KDとのトレード、十分にあり得る話だ」とティーグは語る。もちろん、生え抜きのスターであるブラウンを出すことには議論があるだろうが、デュラントという唯一無二のスコアラーがもたらすインパクトは計り知れない。今季ロケッツで平均26.0得点、フィールドゴール成功率52.0%という驚異的な効率を誇ったデュラントは、依然としてリーグ最高の「アンストッパブルな存在」の一人だ。プレーオフでは足首の負傷に泣き、チームもレイカーズに敗れたとはいえ、その価値が揺らぐことはない。
セルティックスがジェイソン・テイタムとブラウンのデュオに終止符を打ち、再び頂点を狙うための「劇薬」としてデュラントを求めるのか。2026-27シーズンに向けたオフシーズンの動向は、この夏の大きな焦点となりそうだ。ピストンズが独走を続けるプレーオフの裏側で、名門再建に向けた巨大な歯車が動き出そうとしている。
