ラ・コスタに熱狂の渦が巻き起こった火曜日の午後。イースタンミシガン大学(EMU)の「イーグルス」が、強豪テキサス大学を3.5対1.5で打ち破り、プログラム史上最大の番狂わせを演じた。地元オーシャンサイド出身で4年生の双子の一人、ジャスミン・レオヴァオが18番(パー5)で約4.5メートルのバーディパットを沈めて勝利を決定づけた瞬間、ジョシュ・ブリューワー・ヘッドコーチはピンフラッグを握りしめたまま感情を爆発させ、高々と足を蹴り上げて歓喜に浸った。
「誰か、これが夢なら覚まさないでくれ」。直後の彼の言葉には、これまでの苦難が滲んでいた。12年間率いたジョージア大学を解雇され、二度と指導の場には戻れないかもしれないとすら考えていた彼がEMUの立て直しを引き受けたのは、わずか2年前のことだ。当時のチームは全国ランキング226位というどん底にありながらも、熱心な卒業生からの巨額の寄付によって浮上の兆しを見せていた。GameAbove社を率いるキース・ストーンが資金提供した約800万ドルの練習施設は、ブリューワーがトランスファー・ポータル(移籍制度)を活用して戦力を補強し、未来のトップ選手を惹きつけるための極めて重要な土台となったのだ。
そして今、イーグルスは予想を遥かに超えるスピードで進化を遂げていた。2週間前に初のNCAA地域予選突破を果たしたばかりか、世界を驚かせ、世界アマチュアランキング17位以内の選手を5人も先発に揃える「巨大な帝国」スタンフォード大学と準決勝で相まみえることになったのだ。
EMUのトップ選手であるジャネイ・レオヴァオでさえ同ランク143位。他のメンバーに至っては、自分がランキング(1697位)に入っていることすら知らずに大喜びした2年生のエリナ・タンや、カンザスやケンタッキーの小規模校を渡り歩き、対戦相手である全米女子アマ覇者のメガ・ガネ(スタンフォード大4年)の名前すら知らなかった3年生のバイヨーク・スクタームといった顔ぶれである。一方でスタンフォードは、アン・ウォーカー監督の下でマッチプレー時代に3度のNCAAタイトルを獲得し、11シーズンで一度も決勝トーナメント進出を逃したことがない。過去6年間で見ても、敗戦数(35)を上回るトーナメント優勝(42)を誇示している。
「失うもののない挑戦者ほど恐ろしいものはない」。ウォーカー監督が春先に語っていた通り、無敵のスタンフォードにとって唯一の懸念材料があるとすれば、それはマッチプレー特有の魔物だった。実際、今シーズンの彼女たちは3チームにしか負けておらず、そのうち2つはマッチプレーでの黒星だったからだ。
しかし、ダビデとゴリアテの戦いは、フロントナインこそ互角の熱を帯びたものの、結局はスタンフォードが5戦全勝でイーグルスを退ける結果となった。それでも、EMUが残した爪痕は深く、そして鮮やかだった。西海岸での大会をスケジュールに組み込み、ロングビーチ州立大から移籍してきたレオヴァオ姉妹にオンライン授業を受けさせて温暖な南カリフォルニアで調整させるというブリューワー監督の「新しいモデル」は、地域予選の第5シード以下から全国準決勝に進出した初のチームという形で、見事に結実したのだ。「最初から私の指導を素直に吸収してくれた。本気で特別なことができると信じていたんだろうね。もう少し長く彼女たちとティグラウンドに立ちたかったけれど、十分すぎるほどの夢を見せてもらったよ」と監督は語った。
イーグルスの快進撃に終止符を打ったスタンフォードは、そのまま誰にも止められない圧倒的な強さで頂点へと駆け上がった。水曜日の午後、メガ・ガネが短いパーパットを沈めて歓喜の瞬間を迎え、南カリフォルニア大学(USC)を撃破。過去5年間で3度目となるNCAA女子ゴルフ選手権の栄冠を手にした。
これこそがスタンフォードの「完璧な姿」だった。ストロークプレーでは2位のUSCに13打差をつけて6年連続の第1シードを獲得し、立ち塞がる相手を次々と粉砕した。決勝では、ガネがベイリー・シューメーカーを相手に15ホールで一度もバーディを許さず4&3で圧倒し、前日の不調から立ち直ったメジャ・オルテングレンがジャスミン・クーを6&5で退けるなど、まったく隙を見せなかった。
「残念ながら出遅れてしまった。これほどのチームを相手に、あんなにホールを譲ってはいけない。スタンフォードに負けたことは恥ではない。私がこれまで見てきた中で、間違いなく最強のチームだ」と、USCのジャスティン・シルバースタイン監督も脱帽するしかなかった。
スタンフォードがこれほどまでに容赦のない強さを見せつけた裏には、苦い記憶からの強烈な執念がある。2024年にUCLAを破ってNCAAタイトルを獲得したスタンフォードだが、その1年前の選手権決勝ではノースウェスタン大学にまさかの敗北を喫していた。「昨年のあの日から今日まで、すべてはこの瞬間のために費やしてきた」。オルテングレンの言葉が示す通り、ただの優勝では物足りない、完全なる雪辱を果たそうとするチームの意志がそこにあった。
準々決勝のペパーダイン戦、準決勝のEMU戦と5-0で圧倒してきたスタンフォードは、全3ラウンドの全試合全勝という究極の目標こそ逃したものの(USCのカイリー・チョンらがリードを奪っていた時点でチームの勝利が確定し試合終了となったため)、この優勝で通算獲得タイトル数を4に伸ばした。これはアリゾナ州立大学(8回)、デューク大学(7回)に次ぐ記録であり、その4回すべてが2015年にウォーカー監督が就任して以降にもたらされている。下剋上を狙う挑戦者たちの熱波を冷酷なまでに退け、全国のトップタレントを見事にまとめ上げる彼女の采配は、大学ゴルフ界におけるスタンフォード王朝の盤石さを再び世に知らしめることとなった。
