ドジャース夫人会の公式インスタグラムが更新されたのは、まさにチーム全体がシャンパンの甘い香りに包まれていた頃だった。ブルワーズを4連勝のスイープで退け、2年連続となるワールドシリーズ進出を決めた歓喜のグラウンド。そこに、今ポストシーズンで圧倒的な支配力を見せつけているブレイク・スネル(32)と妻ヘイリーさんの仲睦まじいツーショットが公開された。
スネルの貢献度は計り知れない。優勝決定シリーズ第1戦での8回1安打無失点、10奪三振という圧巻のピッチングは記憶に新しく、ポストシーズン全体を見渡しても3試合21イニングでわずか2失点、防御率0.86という難攻不落の投球を続けている。さらにスネル自身のSNSには、今や先発ローテーションの両輪としてチームを牽引する盟友、山本由伸(27)とゴーグル姿で肩を組む写真もアップされ、最高潮に達したクラブハウスの熱気をそのまま伝えていた。
だが、同じカリフォルニアの空の下、最大のライバル球団は全く別の現実に直面している。
サンフランシスコ・ジャイアンツがレッドソックスからラファエル・デバースを電撃獲得してから、今日でちょうど1年。あの時の熱狂が嘘のように、チームの今季は深刻な機能不全に陥っている。ESPNのバスター・オルニーやThe Athleticのケン・ローゼンタールら複数の敏腕記者が報じるところによれば、フロントはすでに夏のトレード市場において「完全な売り手」に回るべく、デバース、ウィリー・アダメス、マット・チャップマンらの放出に向けて動き出しているようだ。
絶対的エースであるローガン・ウェブの放出こそ否定されているが、今季でFAとなるルイス・アラエスやロビー・レイは明確なトレード要員だ。年俸1200万ドルのアラエスには引く手あまただろうが、レイの大型契約(今季2500万ドル)を動かすには、ジャイアンツ側が年俸の大部分を負担する「不良債権処理」を迫られる。
しかし、フロントの本当の頭痛の種はそこではない。長期の超大型契約を抱えるチャップマン、アダメス、そしてデバースの3人だ。
皮肉なことに、この3人の中で最も「マシな」シーズンを送っているのがチャップマンだ。序盤こそ長打力に欠けたが、今月に入って6本塁打と復調し、打率.261、出塁率.348、長打率.414をマーク。プラチナグラブ賞全盛期ほどの圧倒的な守備指標ではないにせよ、三塁手としての貢献度は依然として高い。とはいえ、34歳から37歳のシーズンにかけてさらに1億ドルが保証されているポジションプレイヤーの契約を、他球団がすんなりと引き受けるとは考えにくい。
アダメスに至っては惨状と言わざるを得ない。30歳を迎えた今季、打率は.229に低迷し、何より遊撃手としてメジャーワースト2位の12失策とディフェンス面の崩壊が著しい。サンフランシスコでの1年目はバリー・ボンズ以来21年ぶりとなる30本塁打を放ち期待に応えたものの、来季から始まる5年1億4000万ドルの巨額契約を考えれば、現在のパフォーマンスで他球団からトレードの打診がある可能性は限りなくゼロに近い。
そして、デバースである。打率.235、三振率はキャリアワーストの30.3%に達し、四球率はわずか7.5%。かつてエリートクラスだったハードヒット率や打球速度も、今や「ただの良い打者」レベルまで落ち込んでいる。昨夏の背中の故障や今春のハムストリングの違和感が尾を引いているのか、5月の一時的な復調を経て、6月に入ってからは.154/.267/.327と再び深いスランプに陥没した。今季の2750万ドルに加え、来季以降7年2億1100万ドルという球団史上最大の財政的コミットメントをどう処理するのか、見通しは全く立っていない。
こうした高額ベテラン勢の不振は、ロースターの著しい硬直化を招いている。デバースと、数少ない希望の光である21歳のブライス・エルドリッジ(期待を遥かに超えるコンタクト能力で既にチームの主軸に成長しつつある)が、一塁と指名打者の枠を完全に塞いでしまっているのだ。
その煽りを受け、本来内野の優れたディフェンダーであるケイシー・シュミットが不慣れな左翼を守らされるという歪な起用が続いている。身体能力の高さから将来的には外野もこなせるかもしれないが、現状では芝の上での守備指標は散々なものだ。もしアラエスがトレードされればシュミットが二塁に戻る道も開けるが、彼自身もオフのトレード候補に挙がっていた選手であり、チームの若返りやペイロール削減の抜本的な解決策にはなり得ない。
来季、年俸2000万ドルを超える5人の選手のうち、ウェブ、デバース、チャップマン、アダメスの4人がロースターに重く鎮座している絶望的な状況。もう一人の高給取りであるイ・ジョンフ(2029年まで6300万ドルで契約)は、直近の18試合連続安打を含む打率.331、出塁率.364、長打率.445と素晴らしいシーズンを送っているが、彼は27年のオフにオプトアウトの権利を持っている。現時点で具体的な放出の動きはないとはいえ、彼のトレード価値がピークに達している今、他球団のオファーに耳を傾けるのはフロントとして当然の帰結だろう。
ワールドシリーズへ向けて美酒に酔いしれるドジャースの歓喜の裏で、巨額の負債を抱えて解体の道を模索するジャイアンツ。解決の糸口すら見えない外野の編成問題も含め、西地区に生じたこのコントラストはあまりにも残酷である。
